出演公演が 第23回佐川吉男音楽賞 奨励賞 受賞

2024年12月8日(日),15日(日)に出演させていただきました公演「第25回藤沢市民オペラ W.A.モーツァルト作曲 歌劇《魔笛》」が、第23回佐川吉男音楽賞 奨励賞を受賞されました。

公演の詳細は、アーカイブよりご覧ください。

贈与理由は以下の通りです。

園田隆一郎藤沢市民オペラ芸術監督指揮の下、伊香修吾演出モーツァルト「魔笛」は、台本、スコアーに現代的な磨きを掛けた。
第一に、18世紀ザクセンとチューリンゲンの生んだドイツ・オペラの原型、歌と台詞の「歌芝居」=ジングシュピールを21世紀に蘇らせた。通常カットされる第1幕第9場、モノスタトスの虐待批判を奴隷が日本語で演じた。パワハラ、ジェンダー問題喧しい現代に、「魔笛」の娯楽性に加え、社会や人間性を深く洞察した芸術作品として捉えられた。
第二に、作品の先見性に光を当てた。例えば第2幕、火と水の試練で歌詞どおり、パミーナがタミーノを最後まで先導した。ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」(1830年)、ゲーテ「ファウスト』第2部(1832年)最終行「永遠のたおやめ/われら導く」を先取りし、美術や文学に与えた音楽の力を解明した。
デニス・ビシュニャ(ザラストロ)と湯浅貴斗(弁者)の深い響き、大西宇宙の歌と演技はパパゲーノの味を深め、伊達人(モノスタトス)、盛田麻央(パミーナ)、内山歌寿美(パパゲーナ)も舞台を引き締め、3人の童子、藤沢市合唱連盟、藤沢市民交響楽団が一丸となった「市民オペラ」を実現した。

佐川吉男音楽賞実行委員会「第23回佐川吉男音楽賞、同奨励賞の決定について」より抜粋。

https://mutfa.jp/files/libs/869/202508211044038637.pdf

目次